Inheritance
相続による自動車の名義変更【必要書類・100万円以下の特例】
所有者が亡くなったときの移転登録(相続)。戸籍・遺産分割協議書などの必要書類と、査定額100万円以下で使える遺産分割協議成立申立書の特例を解説。
車の所有者が亡くなったら、相続人へ名義を移す移転登録(相続)が必要です。名義がそのままだと、売却も廃車もできず、事故時などにトラブルのもとになります。書類は多めですが、順番に揃えれば大丈夫です。
基本の必要書類(遺産分割協議による場合)
| 書類 | ポイント |
|---|---|
| 申請書(OCR第1号様式)+手数料納付書 | 登録印紙 700円(令和8年4月〜・窓口) |
| 自動車検査証(車検証) | 有効期間内であること |
| 戸籍(除籍)謄本 一式 または 法定相続情報一覧図 | 亡くなった方の死亡と、相続人全員が確認できるもの(出生から死亡までの連続した戸籍)。他に相続人がいないことの確認に原戸籍が要る場合も |
| 遺産分割協議書 | 誰が車を相続するかを決めた書面。相続人全員が実印を押印 |
| 印鑑登録証明書 | 車を相続する新所有者のもの(3か月以内)。協議書の実印確認のため相続人分が必要な運用も |
| 委任状 | 新所有者の実印(代理申請する場合) |
| 車庫証明書 | 使用の本拠が変わる場合に必要(証明後おおむね40日以内)。登録住所と新使用者の住所が同じなら不要 |
査定額100万円以下なら手続きがラクになる特例
相続する車の査定額が100万円以下のときは、遺産分割協議書に代えて「遺産分割協議成立申立書」が使えます。車を相続する相続人が一人で申立てでき、相続人全員の実印・印鑑証明を集める必要がありません。相続人が多い・遠方で協力を得にくいときに有効です。
- 必要になるもの:100万円以下であることを示す査定書等(日本自動車査定協会(JAAI)の査定など)
- 省けるもの:相続人全員の実印を押した遺産分割協議書、他の相続人の印鑑証明
POINT
法定相続情報一覧図を法務局で作っておくと、戸籍一式の代わりに使え、銀行など他の相続手続きにも使い回せて便利です。
進め方の目安
- 車検証で所有者(=被相続人か、ローンの信販会社か)を確認
- 戸籍一式(または法定相続情報一覧図)を集める
- 誰が相続するか決め、遺産分割協議書 or(100万円以下なら)遺産分割協議成立申立書+査定書を用意
- 新所有者の印鑑証明・委任状、必要なら車庫証明を揃えて運輸支局へ
注意
車検証の所有者欄が信販会社・ディーラー(ローン中)の場合は、相続の前提として所有権解除が必要です。まず所有者欄を必ず確認しましょう。相続後にその車を売却・廃車する場合は、先に相続の名義変更を済ませておく必要があります。
必要書類の一覧は 必要書類チェックリスト大全、書類の書き方は 書き方【記入例】、全体の流れは 自動車登録の実務(移転登録) をどうぞ。
※本記事は一般的な情報をまとめた学習用コンテンツです。必要書類・手数料・窓口の運用は都道府県・管轄・時期により異なります。実際の手続きの際は、必ず管轄の警察署・運輸支局・自治体および所属行政書士会の最新案内をご確認ください。