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Export Deregistration

車を輸出するときの手続き【輸出抹消仮登録・輸出予定届出証明書】

中古車を海外へ売る、引っ越しに合わせて自分の車を持ち出す ― どちらも、船に載せる前に登録の手続きが要ります。名前が似ていて混同されやすい「輸出抹消仮登録」と「輸出予定届出証明書」を、条文から分けて整理します。

廃車の手続きには一時抹消登録と永久抹消登録があります。では輸出するときはどちらなのか ― どちらでもありません。輸出のための専用の手続きが別に用意されています。

まず結論

いま登録が生きている車(車検証がある車)は輸出抹消仮登録すでに一時抹消登録をしている車輸出予定届出証明書の交付を受けます。どちらも申請できるのは輸出予定日の6か月前から。手数料は2026年4月1日にどちらも350円から500円へ上がりました。

01

まず「登録が生きているか」で2つに分かれます

輸出の手続きは2本立てです。分かれ目は、その車がいま登録された状態にあるかどうか。車検証を返してナンバーを外した状態(一時抹消登録ずみ)なのか、まだ車検証がある状態なのか、です。

いまの状態する手続きもらう書面根拠
登録が生きている(車検証あり)輸出抹消仮登録の申請輸出抹消仮登録証明書道路運送車両法第15条の2第1項
一時抹消登録ずみ輸出予定の届出輸出予定届出証明書同法第16条第4項

条文はこう書いています。登録自動車の所有者は、その自動車を輸出しようとするときは、輸出の予定日から国土交通省令で定める期間さかのぼった日から輸出をする時までの間に、輸出抹消仮登録の申請をし、かつ、輸出抹消仮登録証明書の交付を受けなければならない(第15条の2第1項)。「しなければならない」です。任意ではありません。

名前が似ていますが、別の手続きです

「輸出抹消登録」と「輸出予定届出証明書」は、対象になる車の状態が違います。一時抹消登録ずみの車に「輸出抹消仮登録」はできません。逆も同じです。まず車検証の有無を確認してから、どちらかを選んでください。

なお、一時的に持ち出してまた戻す(輸出して再輸入する)ような場合で、この手続きの必要性が乏しいときは、あらかじめ国土交通大臣に届け出る扱いが第15条の2第1項ただし書に置かれています。通常の売却・移住では使いません。

02

いつから申請できるか ― 6か月前から

条文の「国土交通省令で定める期間」は、自動車登録規則に書かれています。

手続き申請できる期間根拠
輸出抹消仮登録輸出の予定日から6か月さかのぼった日〜輸出をする時まで自動車登録規則第6条の5(「六月とする」)
一時抹消登録後の輸出予定届出同じく6か月同規則第6条の11(「六月とする」)
「輸出予定日」を決めてから動きます

起点は申請日ではなく輸出の予定日です。船積みの予定が立っていないと、期間の起点が決まりません。船会社・通関業者と予定日をすり合わせてから申請するのが順番です。

そして、交付される証明書の有効期間は「輸出の予定日まで」と法律で決まっています(第15条の2第2項)。予定日を過ぎれば、その証明書は使えません。ここが後述の返納(→06)につながります。

03

必要書類(輸出抹消仮登録)

国土交通省の自動車検査登録総合ポータルサイトが挙げているものです。

  • 輸出抹消仮登録申請書 ― OCR申請書第3号様式の2。運輸支局で入手します。
  • 手数料納付書 ― 検査登録印紙を貼って納めます。
  • 所有者の印鑑証明書発行から3か月以内のもの。
  • 委任状 ― 代理人が申請するとき。
  • 自動車検査証(車検証) ― 限定自動車検査証のときはそれ。
  • 自動車登録番号標(ナンバープレート) ― 前後2枚を返納します。
  • 理由書 ― 車検証やナンバープレートを返納できない事情があるとき。
ナンバーを外してから運べません

ナンバープレートを返納すると、その車は公道を走れなくなります。港までの移動をどうするか(積載車を手配するか、仮ナンバーを取るか)を、申請の前に決めておいてください。仮ナンバーについては仮ナンバー(自動車臨時運行許可)の記事にまとめています。

印鑑証明書は実印の手続きです。所有者が本人でない(ローンで信販会社が所有者になっている)ときは、そのままでは申請できません。ローン中の車の手続き所有権解除を先に済ませる必要があります。

04

手数料は2026年4月に上がりました

国土交通省が公表した令和8年4月1日からの法定手数料の改定で、輸出関係も上がっています。

手続き改定前令和8年4月1日〜
輸出抹消仮登録(窓口)350円500円
輸出抹消仮登録(OSS)350円500円
輸出予定届出証明書の交付350円500円
「350円」と書いてある解説は改定前です

この手続きは解説記事が少なく、数年前の記事がそのまま検索上位に残っています。金額を見かけたら、令和8年4月1日より前に書かれたものではないかを確かめてください。手数料の全体は法定手数料 早見表にまとめています。

05

「仮」登録です ― 抹消はまだ終わっていません

ここが、この手続きでいちばん誤解されるところです。申請して証明書をもらった時点では、抹消は終わっていません。名前のとおり「仮」登録です。

順番何が起きるか
所有者が輸出抹消仮登録を申請し、輸出抹消仮登録証明書の交付を受ける
証明書を税関に提出し、輸出申告の際に確認を受けて輸出する
輸出の予定日を過ぎたあと、国土交通大臣が税関長に照会し、実際に輸出された事実を確認する
確認できたときに、輸出抹消登録がされる(第15条の2第3項)

つまり、登録簿の上で抹消が確定するのは、船が出たあとです。②の税関での確認が抜けると、③の照会で輸出の事実が出てきません。証明書を税関に出すところまでが一続きの手続きだと考えてください。

06

輸出しなかったときは返納します

買い手が付かなかった、予定していた船に載せられなかった ― 実務では起こります。そのときは放置しないでください。

返納は義務です

証明書の有効期間内に輸出されなかったときは、所有者が証明書を返納する義務を負います(第15条の2第4項)。返納を受けた国土交通大臣は、その自動車について一時抹消登録をします(同条第5項)。結果として、車は「一時抹消登録ずみ」の状態に戻ります。

一時抹消登録に戻ったあと、あらためて輸出するのであれば、今度は輸出予定届出証明書(第16条第4項)の系統になります。01の表に戻る形です。国内で乗り直すのであれば、中古車新規登録(新規登録の記事)へ進みます。

07

この手続きが要らない自動車

自動車登録規則第6条の4が、輸出抹消仮登録を必要としない自動車を3つ挙げています。

  • 大型特殊自動車
  • 被牽引自動車(トレーラーなど、自走しない牽引される車)
  • 道路交通に関する条約の実施に伴う道路運送車両法の特例等に関する法律 第5条第1項の規定による登録証書の交付を受けた自動車
軽自動車は窓口が違います

軽自動車は登録制度の対象ではありません。そのため運輸支局ではなく軽自動車検査協会の取扱いになります。必要書類や手数料も別に定められているので、軽自動車検査協会の最新の案内でご確認ください。四輪の区分の違いは軽自動車の手続きにまとめています。

08

よくあるつまずき

  • 一時抹消登録ずみなのに「輸出抹消仮登録」で行ったその状態なら輸出予定届出証明書(法16条4項)です
  • 輸出予定日を決めずに申請しようとした期間の起点も証明書の有効期間も「輸出の予定日」が基準です
  • 350円のつもりで窓口へ行った令和8年4月1日から500円です
  • 証明書を税関に出さなかった輸出の事実が照会で確認できず、輸出抹消登録に進みません
  • 輸出をやめたのに証明書を持ったままにした返納は義務です(法15条の2第4項)
  • ナンバーを外してから港までの運搬を考えていなかった返納後は公道を走れません。積載車か仮ナンバーを
  • 所有者が信販会社のままだった印鑑証明書が要る手続きです。先に所有権解除を
09

よくある質問(FAQ)

Q輸出抹消仮登録と輸出予定届出証明書は、どちらをすればよいのですか?
A

いま登録が生きている車(車検証がある車)は輸出抹消仮登録です(道路運送車両法第15条の2第1項)。すでに一時抹消登録をしている車は、輸出予定届出証明書の交付を受けます(同法第16条第4項)。車検証を返してナンバーを外した状態かどうかで分かれます。

Qいつから申請できますか?
A

輸出の予定日から6か月さかのぼった日から、輸出をする時までの間です。自動車登録規則第6条の5が「六月とする」と定めています。一時抹消登録ずみの車の輸出予定届出も同じ6か月です(同規則第6条の11)。

Q手数料はいくらですか?
A

令和8年4月1日の改定で、輸出抹消仮登録は窓口・OSSとも500円、輸出予定届出証明書の交付も500円になりました。改定前はいずれも350円です。350円と書いてある解説は改定前の金額なのでご注意ください。

Q予定日までに輸出できなくなったらどうなりますか?
A

証明書の有効期間は「輸出の予定日まで」です(第15条の2第2項)。有効期間内に輸出されなかったときは、所有者が証明書を返納する義務を負い、返納を受けた国土交通大臣が一時抹消登録をします(同条第4項・第5項)。輸出をやめたときは、そのまま放置せず返納してください。

Q輸出抹消仮登録をすれば、それで抹消は終わりですか?
A

終わりではありません。「仮」登録です。輸出予定日を過ぎたあと、国土交通大臣が税関長に照会して実際に輸出された事実を確認したときに、輸出抹消登録がされます(第15条の2第3項)。申請した時点で完了するものではありません。

Q軽自動車も同じ手続きですか?
A

窓口が違います。軽自動車は登録制度の対象ではないため、運輸支局ではなく軽自動車検査協会の取扱いになります。必要書類や手数料も別に定められているので、軽自動車検査協会の最新の案内でご確認ください。

出典(一次情報)

手続きの根拠と証明書の有効期間・返納・税関への照会:道路運送車両法 第15条の2・第16条(e-Gov法令検索)/申請できる期間「六月」と対象外の自動車:自動車登録規則 第6条の4・第6条の5・第6条の11(同)/必要書類:国土交通省 自動車検査登録総合ポータルサイト/手数料の改定額:国土交通省「自動車の登録・検査の法定手数料変更について(令和8年4月1日)」/輸出申告の際の提出:税関制度と金額は改正されます。手続きの前に、必ず管轄の運輸支局・軽自動車検査協会の最新の案内をご確認ください。

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